サムスン副会長を起訴、贈賄や横領などで 韓国特別検察官チーム

特別検察庁に到着したサムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長(2017年2月22日撮影、資料写真)。(c)AFP/JUNG YEON-JE〔AFPBB News

 韓国では財閥オーナー一族の動静に対する関心が高い。いくら資産があるのか、どんな暮らしをしているのか…そんな中で、サムスンとSKのオーナー家の離婚問題が最近、大きなニュースになった。

 2017年8月7日、 朴槿恵(パク・クネ=1952年生)前大統領がらみの一連のスキャンダルを捜査していた特別検察は、ソウル中央地裁での裁判で、賄賂容疑などで逮捕されている李在鎔(イ・ジェヨン=1968年生)サムスン電子副会長に対して、懲役12年を求刑した。

 予想通りの重い求刑だった。8月末に判決が出る予定だが、サムスンのオーナー家は、もう1つの裁判も抱えている。

サムスン会長の長女の離婚訴訟

 2017年7月20日、ソウル家庭法院は、離婚訴訟判決を出した。

 サムスングループの李健熙(イ・ゴンヒ=1942年生)会長の長女である李富真(イ・ブジン=1970年生)ホテル新羅社長の離婚訴訟判決だ。

 判決は、「2人は離婚して、李富真氏は夫に86億1031万ウォンを支払う」という内容だった。翌日、「朝鮮日報」は「86億ウォンの離婚…終わった愛、終わらない銭争」という見出しの大きな記事を掲載した。

 86億ウォンと言えば、9億円近くの額だ。韓国でも、これだけの金額の離婚劇というのはめったにあるわけではない。

 ところが、この見出しにある通り、訴訟はさらに続くことになった。韓国メディアによると、夫がこの判決に不服で控訴したのだ。

 「サムスン家の長女」である李富真氏は、普通の同僚社員に恋をした。1999年、2人は4年間の交際期間を経て結婚した。夫はその後、サムスン電機の副社長に「大昇格」していた。

 韓国最高の富豪の長女と普通のサラリーマンの結婚生活は難しかったのか。2014年10月に、李富真社長が離婚調停を申請し、夫がこれを拒否すると訴訟を起こした。