(英エコノミスト誌 2017年7月29日号)

中国初の国産空母、大連で進水 海軍力誇示へ

中国遼寧省大連で、進水式が行われた中国初の国産空母(2017年4月26日撮影)。(c)AFP〔AFPBB News

西側諸国は中国とロシアの軍事演習を恐れる必要はない。むしろ、米海軍も中国海軍との協力関係を深めるべきだ。

 中国はここ数年、平時でありながらかなりのハイペースで海軍力を増強してきた。こんなことは過去にほとんど例がない。30年前の中国の軍艦はぼろぼろで、自国の海岸線の近くしか活動できなかった。それが今では、最先端の戦艦が猛スピードで次々建造されている。軍艦の数は数年以内に米国と肩を並べる可能性があると論じる専門家もいるほどだ。

 また、中国海軍は世界中に展開しつつある。7月下旬には、3隻の艦船がバルト海でロシア海軍とともに軍事演習を行った。両国がこの海域で共同演習を行うのは初めてだ。この行動に込められた西側諸国へのメッセージは明白だ。中国とロシアは、米国の軍事力に敵意を抱いているという点で結束しており、北大西洋条約機構(NATO)をその玄関先で小ばかにしているのだ。

 中国海軍の増強に米国政府の高官は懸念を抱いている。それこそ毎週のように何らかの新たな事態が浮上し、高官がいらだちを強めているのが実情だ。

 今年4月には中国初の国産空母が進水し、6月には同国初の1万トン級の駆逐艦の進水式が行われた(米国がこの地域に配備しているものに引けを取らない大きさだ)。さらに7月には、中国初の海外軍事基地を設置するために、複数の艦船が兵士を数多く乗せてアフリカのジブチに向かった。

 こうした海軍力の増強によって中国は、主権を主張して他国と争っている東シナ海や南シナ海の海域を実効支配したり、台湾を威嚇したりする手段を手にしつつある。対立が生した場合には、米国が巻き込まれる恐れがある。