熱心に語り合う彼らを眺めながら、平野さんと共に調査を進める日本工営の今井玄哉さんが「ゆくゆくは彼らが歩行者天国のようなイベントを自発的に企画し、訪れる人々をホストとして迎えるようになってほしい」とつぶやく。

 前出のヤンゴン環状鉄道も、2015年12月より詳細設計を進めてきたJICA調査団が2月上旬、ネピドーでミャンマー国鉄に対して最終報告を行った。

2016年8月から行ってきた調査結果をヤンゴン管区の要人に手渡す平野さん(左)

 3月には東京で日本企業向け説明会も開催。開業目標年の21年が着実に迫りつつある。

 日本でも、東京駅前の丸の内~有楽町、大手町駅界隈はオフィス街で、かつては週末は閑散としていたが、丸の内仲通りを歩行者天国にしてテラス席を置き、街角コンサートを開催するなど街ぐるみで新たな空間の創出に取り組んだ。

 その結果、散策を楽しむ人々の姿が絶えない、活力あふれる街が見事に誕生している。「ヤンゴン丸の内ストリート」計画はこの街と人々をどう変えていくのだろうか。想像すると胸が踊る。

(つづく)