2017年2月に発表された赤色矮星「TRAPPIST-1」とその惑星系のイメージ。この惑星系には液体の水が存在する可能性がある。 (Image by NASA/JPL-Caltech

 2017年6月20日、ケプラー宇宙望遠鏡のチームが新たな惑星候補を219個発見したと発表しました。中には地球に似た日射量の岩石型惑星が10個含まれています。

 宇宙生命の探査が着々と進行しています。よその惑星探査・宇宙生命探査の最新事情を紹介しましょう。

系外惑星を続々発見中!

 止めどもなく突っ走る科学の進歩ですが、天文学・宇宙科学分野では、ここのところ特に目覚ましいのが「系外惑星」の探索です。

 系外惑星とは、よその恒星を周回する惑星です。夜空を見上げると無数の星々、つまり恒星が輝いていますが、あれらを周回する惑星のことです。「私たちの太陽系の外の惑星」という意味で「系外」と呼ばれます。

(「系」のつく天文用語は太陽系以外にも銀河系、恒星系、惑星系、重力多体系、近接連星系などさまざまあるので、「系外惑星」では何の外を意味するのか分かりません。もうちょっと考えて名前をつければいいのに。)

 よその恒星は、光でも何年もかかる遠方にあって、それがちっぽけな惑星を持つかどうかは長らく不明でした。しかし何百年にもおよぶ望遠鏡技術の改良は、前世紀末にひとつのブレークスルーを遂げたようで、続々と系外惑星が見つかりだしました。

 特に2009年に打ち上げられた「ケプラー宇宙望遠鏡」は、2017年7月現在で4554個の系外惑星候補を発見し、そのうち地上望遠鏡などで確認された惑星は2483個という、凄まじい成果を挙げています。