火星の地表は気圧が低すぎて、液体の水は存在できません。コップに液体の水を入れて火星の地面に置くと、沸騰して蒸発してしまいます。

 けれども、もし火星が濃い大気を持てば、水は沸騰せず、液体として存在できます。数億年前には、火星は濃い大気を持っていて、大洋や湖が存在したと考えられています。

 金星は逆に大気が多すぎて、温室効果が強く働き、地表の温度は500℃近くあります。けれども金星の大気を減らしてやると、やはり液体の水が存在できるようになります。

 つまり、恒星と惑星の距離が多少近かったり遠かったりしても、大気など他の条件がうまく調節されていれば、海や水たまりや湖が存在することは可能なのです。

 そうすると、宇宙生命を探すには、ハビタブルゾーンにそれほどこだわることもないのでは、という気がしてきます。

やっぱり宇宙生命は「地球型生命」じゃないよね

 このようにハビタブルゾーンが狭く厳しくなっているのは、「地球と同じ大気にくるまれた惑星が、海を数十億年間にわたって保持すること」を条件としているためです。こう定義すると、数億年前に大洋が蒸発してしまった火星なんかはハビタブルゾーンの外、ということになります。

 けれども、このようなハビタブルゾーンの概念が発表されたのは1993年のことで、よその惑星はまだ1個も見つかっていませんでした。最初の1個が発見されたのは1995年です。