公務員のキャリアをどう描くか。

 加計学園問題や都議選で「文部科学省」や「都庁」が話題になっています。そんな中、都庁の採用2次試験が先週で終わり、中央官庁の採用を決める官庁訪問が7月5日から始まりました。都庁と国家公務員を併願される方は例年多く、進路に悩まれている方も多いと思います。

 いつもは専門分野の環境エネルギーについてのコラムを書いているのですが、編集部からの依頼を受けて、今回はテーマを文部科学省から都庁への転職記に変えて書きたいと思います。文部科学省から都庁への転職はおそらく私くらいしかいないと思いますので、私の経験が少しでも公務員志望の方に参考になれば嬉しいです。

 なお、私の転職は、天下りや出向ではなく、採用試験を受け直した上での、平社員としての転職です(給料も役職も下がりました)。念のため。

文部科学省での仕事

 文部科学省では5年間勤務し、原子力や次世代スーパーコンピューターを担当していました。

 転職前の最後の年は、次世代スーパーコンピューターの担当係長をしていたのですが、民主党政権の「事業仕分け」で蓮舫議員から「2位じゃだめなんですか?」と仕分けられることになります。当然、「世界一でなければならない」という多くの資料を作ったりでとても忙しくなったわけですが、政治と行政の関係が学べる機会ともなり、今ではいい経験と思っています。

 ちなみに、今話題の加計学園問題で今話題の前川前事務次官は、私が入省2年目の際の上司で、当時総務課長をされていました(中央官庁の総務課長はかなり偉いので、私の上司の上司の上司くらいで、前川前次官は私のことは覚えてらっしゃないと思います)。

 加計学園問題については、私はなんら1次情報は持っておりませんが、前川前次官がとても尊敬できる上司であったことだけは明確に覚えています。