習氏に「辞任要求」のニュースサイト、幹部ら4人失踪 中国

中国の習近平国家主席(資料写真)。(c)AFP/JOHANNES EISELE〔AFPBB News

 1週間にわたり中国各地を訪問して、多くの人々から話を聞くチャンスに恵まれた。そこで得た感触を一言で言い表せば、「皇帝・習近平の出現」と要約できよう。1978年に鄧小平が始めた改革開放路線の転換と言ってもよい。

 毛沢東の独裁がもたらした文化大革命の惨禍を目の当たりにした中国は、それ以降、集団指導に移行した。毛沢東の死後、鄧小平はカリスマとして大きな指導力を発揮したが、自らが国家主席や共産党主席に就任することはなかった。彼の子分が党や国家の要職につき権力を分掌した。

 また、改革開放路線を押し進めた。西欧や日本と積極的に交流して技術を導入した。そして、貿易によって国内経済を発展させた。その路線によって、文革が終わった時点では数ある開発途上国の1つに過ぎなかった中国が、「G2」と称して米国と並び称される地位にまで上り詰めることができた。

いよいよ確立される習近平独裁体制

 2017年は、改革開放路線に舵を切った1978年と共に歴史に記憶される年になるだろう。この秋に共産党大会が開かれて、習近平独裁体制が確立されるからである。それは改革開放路線の終焉を意味する。