(英エコノミスト誌 2017年5月20日号)

中国「一帯一路」サミット開催、称賛と懸念の声入り交じる

中国北京の人民大会堂で開かれた「一帯一路」に関する国際会議の歓迎夕食会で、乾杯の音頭をとる習近平国家主席(2017年5月14日撮影)。(c)AFP/DAMIR SAGOLJ〔AFPBB News

中国国内の権力基盤強化にはほとんど貢献しない。

 5月半ばの週末に、壮麗な飾り付け、国力、そして施しをする情け深さという3点を誇示するために設計されたように思える北京の街に、30カ国近い国の首脳とさらに80カ国あまりの使節が習近平国家主席を畏れ敬いつつ集まった。

 派手に宣伝された国際会議「一帯一路フォーラム」で、習氏は新しい世界経済秩序のように見えることを狙った計画を説明した。中国の南側、西側(旧シルクロード沿い)、さらには遠くアフリカに位置する60あまりの国々を大きく変える鉄道、道路、橋梁、港湾その他のインフラに中国主導で投資を行うという内容だ。

「平和共存の大家族」なるものを作るために、中国がプロジェクトを指導し、1000億ドルを超える資金も拠出すると約束する習氏は、無遠慮と言えるほど強気だった。

 中国の指導者は力強さ、冷静さ、調和といった美徳を示すことを非常に重んじる。もし習氏が鳥だったら、その種類はさしずめ白鳥だろう。しかし、習氏が泳いでいる中国政界という川は、水面こそ穏やかに見えるものの、実際は澱んでいるうえに水かさも増して荒れている。

白鳥は水の中で何をしているのか

 水面下で猛烈に足を動かしている気配が伝わってくることが時々ある。一帯一路構想はその好例だ。習氏がまとめたこの計画は、インフラ関連をはじめとする国有企業が中国国内に抱える膨大な余剰生産能力を解消しようという必死の試みでもあった。