(英フィナンシャル・タイムズ紙 2017年4月28日付)

英大手銀、17年前半に海外脱出か 中小銀は年内にも 銀行協会

英国ロンドン東部にある新金融街カナリーワーフの銀行ビル群(2016年7月30日撮影、資料写真)。(c)AFP/NIKLAS HALLE'N〔AFPBB News

 英国は伝統的に、地球上における経済的地位に自信を持っている。世界第5位の経済を擁する英国は、米国並みの課税と欧州並みの社会保障を賢明に組み合わせている。テリーザ・メイ首相は4月26日の議会答弁で、英国は自身の「強く、安定したリーダーシップ」にかかっている「強い経済」を誇ると11回も繰り返した。

 いくつかの点では、首相は正しい。英国経済は無力なわけではない。だが、我々は国民として、見当違いな経済的優越感を抱き、自己の成功の誇大妄想を患っている。そろそろ多少の真実を語るべき時だ。

 現在の為替レートに基づくと、英国は世界第5位の経済大国だが、英国がインドやブラジル、インドネシアより多くのモノ・サービスを生み出していると本気で考えている人は誰もいない。お金で実際に何が買えるかを考慮した購買力平価(PPP)ベースでは、英国は世界第9位の経済国だ。

 それでもまだ大きいものの、インド、ブラジル、インドネシアが国際通貨基金(IMF)の理事の座を共有することを強いられているときに、英国が単独で理事の座を1つ確保するのを正当化するほどには大きくない。英国の繁栄のレベルは、IMF加盟国の上位15%にさえ入らない。

 英国は1979年から2007年にかけて比較的力強い経済成長をおう歌したものの、労働党、保守党、自由民主党の閣僚たちが国を率いた過去10年間のパフォーマンスは弱かった。メイ氏が称賛したあの強い経済は、主要国の中でも特に深刻な景気後退と特に弱い景気回復を経験した。2008年以降の実質賃金の伸びが英国より低いのは、先進国では唯一、ギリシャだけだ。

 実際のところ、米国並みの低課税と欧州並みの公共サービスを享受しているどころか、英国は双方の間に居心地悪そうにたたずんでいる。国民所得に対する税負担は36%と、米国より国内総生産(GDP)比6%分も高い。公共サービスに対する支出は厳しく抑制されており、国民所得の39%という比率は、ドイツのそれを5ポイント下回っている。