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イノベーション
2017.05.03

成功の鍵は可視化にあり。IoT で変わっていく禁煙治療
呼気一酸化炭素(CO)濃度測定を可能にするIoT デバイス

BY

ここ数年の間に、飲食店や職場はもちろん、あらゆる公共スペースでの禁煙強化が進んでいる。

煙草自体の値段の高騰や、喫煙による健康被害も一般的に大きく浸透し、気がつけば周りは非喫煙者ばかりに。周囲にあれやこれやと気を使うこともあり、喫煙者にとって肩身の狭い世の中になっている。このような時代の流れに合わせて、禁煙を検討しているという喫煙者は多いのではないだろうか?

しかし、独自の手段で禁煙を行う場合、つらい禁断症状に耐えられず挫折してしまう人も少なくはない。禁煙は吸いたいという欲求と自分との闘いになるため、今日も一日煙草を吸わずに済んだという、見えない達成感のみを糧に、日々を積み重ねていくしかないのだ。

また、正しい禁煙を行っていく上で、病院へ通い医師の診療を受けるという手段があるものの、一般的な診療と違いまだ数の少ない禁煙外来の場合、近隣にそういった医療施設がないため、定期的な診療が難しいという悩みも生じている。

禁煙治療を変えていくIoTデバイス

近年、政府の未来投資会議や厚生労働省において、遠隔診療への保険適用の拡大が議論されており、禁煙治療もその対象の一つとして注目を集めている。しかし、現在の保険適用の条件*1である呼気一酸化炭素(CO)濃度測定は遠隔で行えないため、測定のためには通院しなければならないという矛盾が生じている。

こういった問題に対し、株式会社キュア・アップは、呼気 CO 濃度測定を遠隔診療においても可能にする「ポータブル IoT デバイス」と、測定結果を患者・医師それぞれが確認・共有できる「ニコチン依存症治療アプリ・クラウド」を一体化した IoTソリューションを開発した。

呼気CO濃度測定は、禁煙治療の経過や成功・失敗の客観的指標として重要であり、定期的に測定することが定められている。実際に、「自己申告」の禁煙成功率に対し、「呼気CO濃度値」を加えて確認された禁煙成功率には約2倍の乖離があるという論文*2もあり、このことからも禁煙成功・失敗を正確に確認するためにCO濃度測定が有用と言える。

一方で、従来の呼気CO濃度測定器はサイズや価格の面から、患者個人では所有できず、設置されている病院などの医療機関に通院して測定する必要があった。このような診療課題を踏まえ、キュア・アップでは、遠隔診療においても在宅・院外において毎日の呼気CO濃度測定を可能とし、治療経過把握の正確性の改善を図るべく、①小型化・ポータブル化、②低コスト化、③測定結果の高い頻度での可視化という3つの特徴を有するIoTデバイスを提供していく。

ポータブル呼気CO濃度測定器一体型治療アプリケーション

I. 小型化・軽量化
持ち運びできるサイズに小型化・軽量化したため、遠隔診療において在宅・院外でも毎日、呼気CO濃度測定が可能となる。
・従来品が180~200gに対して100gと、半分ほどの重量
・縦:13.7cm、横:4.2cm、高さ:3.6cmとコンパクトな設計

II. 低コスト化
製造プロセス・部品の大幅な見直しや調達先の選定を徹底したことで、従来品に比べ低コスト化を実現。

III. 測定結果をより高い頻度で可視化
患者個人がポータブル呼気CO濃度測定器を持つことで、診察時(禁煙外来ではおおよそ月1回)だけでなく毎日測定でき、日々の治療の成果がより高い頻度で可視化されるようになる。

IV. 「治療空白」の改善
診察と診察の間に生じる「治療空白」を埋める治療アプリを活用し、客観的なデータとして呼気CO濃度測定結果を毎日インプットすることで、アプリ・アルゴリズムが患者の状態をより正確に把握し、より個々人に適したガイダンスを提供してくれる。

 

 

株式会社キュア・アップ
URL:http://cureapp.co.jp/

*1 ニコチン依存症管理料情報 施設基準(4)
http://www.jstc.or.jp/modules/diagnosis/index.php?content_id=5
*2Am J Prev Med. 2014 Sep;47(3):242-50. Acroms JC et, A randomized trial of Text2Quit: a text messaging program for smoking cessation

JBPRESS

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