(英フィナンシャル・タイムズ紙 2017年4月27日付)

万里の長城、明朝時代の3割が消失 風化やれんが盗難で

中国河北省にある万里の長城の一部「金山嶺長城」(2012年7月17日撮影)。(c)AFP/Ed Jones〔AFPBB News

 最初の皇帝が自分の墓を永遠に警護させるために陶器製の兵士で大軍を作って以来ずっと、中国の指導者たちは壮大な計画の表明や巨大な建造物にとりつかれている。

 異民族の大軍の侵入を食い止めるために王朝が代わっても建設が進められたが、結局目的を達成できなかった万里の長城しかり、人的な要因によるものとしては史上最悪の飢餓をもたらした毛沢東の経済計画「大躍進政策」しかりだ。

 それらに比べれば、人里離れた湿地帯を「緑豊かで革新的な、世界クラスの」大都市に、それも香港の2倍、ニューヨーク市の3倍近くの規模の大都市に変えようという習近平国家主席の計画は、まだ控えめに思える。

「雄安新区」という新都市を作るこの計画が4月1日に発表されると、厳しくコントロールされている中国の国営メディアは「千年の大計、国家の大事」と持ち上げた。

 あるおべっか使いの評論家は「唯一無二の現代的なメトロポリスの建設で社会主義がどう機能するか・・・ほとんどの資本主義社会が直面する問題にいかに煩わされないかが、雄安新区で明らかになるだろう」とまでまくし立てた。

 これは少し言いすぎかもしれない。この新都市は国家主導の中央計画経済の不思議の1つとなり、中国経済官僚の想像力不足の証拠になることは確実だからだ。中国共産党が経済改革の青写真を明らかにしてから3年半になるが、その中身のほとんどはまだスタートすらしていない。習氏はこれにいら立っているのか、今回は壮大な計画をぶち上げる方を選んだ。