北朝鮮の「制裁強化を」 米大統領、国連安保理に要請

米ホワイトハウスの公式晩餐会室で、各国国連大使らとの昼食会に先立ちスピーチを行うドナルド・トランプ大統領(中央)。右から2人目は中国の劉結一国連大使(2017年4月24日撮影)。(c)AFP/Brendan Smialowski〔AFPBB News

 北朝鮮情勢が緊迫の度合いを増してきた。次の大きな曲がり角は新たな核実験だろう。金正恩・労働党委員長はICBM(大陸間弾道ミサイル)への装備を目指して核弾頭の小型化、軽量化の実験を繰り返してきた。

 2016年の1月と9月に続く次の核実験はいつなのか。もし北朝鮮が新たな実験に踏み切った場合、米国のトランプ政権はどう対応するのか。国連を主体とする国際社会はどう動くのか。

 北朝鮮は2006年10月以来、2016年9月までの間に合計5回にわたり核兵器開発のための核爆発実験を断行してきた。特に金正恩政権となってからは、2013年2月と2016年の2回を合わせて計3回核の実験を実施しており、開発が加速している。

 米国は1990年代から一貫して北朝鮮の核武装を阻止しようとしてきた。その米国にとって現在の最大の懸念の対象は次の6回目の実験である。

 特にトランプ政権はオバマ前政権の「戦略的忍耐」策を完全に排除し、北朝鮮の核武装を阻むために軍事的攻撃を含めたあらゆる選択肢を備えていると明言してきた。そのため、北朝鮮が6回目の核実験を断行すれば、朝鮮半島情勢は武力衝突の可能性を含む重大な危機に突入することも予測される。