(英エコノミスト誌 2017年4月8日号)

中国首相、南シナ海の軍事化を否定 人工島「主に民間目的」

豪首都キャンベラの国会議事堂で行われた記者会見で、同国のマルコム・ターンブル首相(右)と握手をする中国の李克強首相(2017年3月24日撮影)。(c)AFP/DAVID GRAY〔AFPBB News

米国を同盟国とする一方で中国を経済面の頼みの綱とするのは難儀なことだ。

 もしも、中国に対して巨額の貿易赤字を計上することよりひどい事態があるとしたら、それはオーストラリアがいつも悩んでいる様子から分かるように、巨額の貿易黒字を計上することだろう。

 オーストラリアが中国に対して昨年計上した貿易黒字は220億オーストラリアドル(170億米ドル)で、国内総生産(GDP)の1.3%に相当する。

 中国の産業革命は、かなり前からクイーンズランド州の石炭と西オーストラリア州の鉄鉱石に支えられてきた。オーストラリアに対する中国の欲望はそれだけでは済まされない。例えば、教育がある。今日では16万人近い中国人がオーストラリアで学んでいる。

 これに続くのが食べ物と飲み物のブームだ。中国への牛肉の輸出はほどなく年10億豪ドルを超える。北京や上海のレストランでは、オーストラリア産のロブスターの仕入れが客の注文に追いつかない状態だ。またオーストラリア産ワインの中国への売り上げは、2016年の実績で5億豪ドルに迫っており、年率50%もの成長を遂げている。

 では、オーストラリア国民はいったい何を心配しているのだろうか。