購買行動の変化

 インターネットを通じて流れる莫大な、あふれる情報と付き合うことで、消費者は確実に賢くなっています。マスコミへの耐性を身に付けCMを疑い、大企業が流す情報を信じなくなりつつあります。まだまだリテラシーが低い層も多いとはいえ、流れとしては「知らない人からモノを買わない」ということになりつつあります。

 Facebookで友人(本当の友達)が勧めていた本を思わずAmazonでポチっと買ってしまった、という経験は誰しもあるでしょう。2〜3名の友人が勧めているものは良いものだ、と感じてしまうのではないでしょうか。我々は賢いと自分では思っているのですが、実は関係性のある人からの情報には弱いものなのです。

3つの革命により、コミュニティの時代が来る

 などとごちゃごちゃ考えていたら、このことを非常にコンパクトにまとめた本と出会いました。『権力の終焉』(モイセス・ナイム著、日経BP社)です。権力に影響を与えている3つの革命があって、それは「More(豊かさ)革命」「Mobility(移動)革命」「Mentality(意識)革命」である、と。面白いので、是非読んでみてくださいね。

 とはいえ、なぜここまで私がコミュニティが伸びると確信しているのかは、言ってしまうと私自身もよく分かりません。ひとことで言えば、「どう考えてもコミュニティは伸びる」と「感じている」というのが正直なところです。あらゆる流れがコミュニティが伸びる方向に向かっているように感じるんです。

 リアルの世界で疲弊した地域社会などの、本来の意味での「コミュニティ」がインターネットなどのバーチャルなチカラを使うようになり、バーチャルのコミュニティに疲れた若者がリアルのコミュニティに流れる。リアルとバーチャルの融合が起こる。誰もがコミュニティを持つようになり、それが相互につながる。

 そういう大きなパラダイムシフトが、ここ数年で起こるように感じています。理由はともかく、私には確信に近い感覚があり、この大きな流れに人生を賭けてみてもよいとさえ思っているんですよ。JBpressへの寄稿は今回が最終回です。今までありがとうございました!

 それでは、また。人生計画で夢を目標に変えて実現する、シナジーブレインの安田修でした。