与党の社会党内では、1月末の予備選で公認候補に選出されたブノワ・アモン支持派とマクロン支持派に割れている。前パリ市長のベルトラン・ドラノエ氏は「ルペンに勝てるのはマクロンだけ」という理由でマクロン氏を支持している。アモン氏の公約が「ベーシックインカム」の導入など、「過激」(リヨン市長のジェラール・コロンブ氏)であることも、マクロン支持者を増やす要因となっている。

 フランソワ・オランド大統領が誰を支持するかは不明だが、今後の身の振り方を考えると勝利の可能性のあるマクロンに賭けるのではないかと見られている。オランド氏は2012年に大統領に就任すると、ロッシルド銀行のナンバー2だったマクロン氏をエリザ宮の事務局長に引き抜いた。そして2014年8月には、第2次マニュエル・ヴァルス内閣の経済・産業・デジタル大臣に抜擢した。オランド氏はマクロン氏のいわば政治の父である。

 従来は社会党支持者だった実業家、ピエール・ベルジェ氏も、マクロン支持を表明した。ベルジェ氏は「ル・モンド」紙、週刊誌「ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール」の大株主だ。編集には口を出さないと言明しているが、影響力がないとは言えない。

マクロン氏を襲うスキャンダル攻撃

 3月5日に調査会社「Ifof-Fiducial」が発表した世論調査(大統領選の1回目投票の支持率)によると、ルペン氏は前回調査より0.5%増の26.5%でトップ、マクロン氏は25.5%と伯仲している。決選投票の支持率では、マクロン氏が61.5%に対し、ルペン氏は38.5%だ。