(英エコノミスト誌 2017年2月18日号)

米中戦略・経済対話(S&ED)で講演する中国の習近平国家主席(2016年6月5日撮影)。 Photo by U.S. Department of State via flickr.

中国の国家主席は改革派のような話し方をするが、実態はかなり異なる。

 リベラル派の耳に心地よい話をするという点で、中国の習近平国家主席と肩を並べるグローバルリーダーは最近はほとんどいない。

 ドナルド・トランプ氏が大統領就任式で宣誓する少し前には、スイス・ダボスの世界経済フォーラムに集まったエリートたちの前で、とても励みになる講演をした。世界規模の問題をグローバル化のせいにするのは「現実と矛盾する」と明言し、保護主義は「暗い部屋に閉じこもるようなもの」だと指摘したのだ。

 これらは、外国人の聴衆のためだけに用意された月並みな言葉ではない。習氏は母国においても、驚くほど似通った調子で話をしている。今月には、消極的な政府高官たちを集めて会合を開き、経済・社会の改革に尻込みせず「最も重い荷を選び、最も硬い骨をかじる」よう求めた。国営通信社は、中央政府の改革要求が「ますます明確になった」と報じていた。

 習氏が本気で話をしているという証拠が、そしてもし習氏が本気であれば官僚たちが耳を傾けるという証拠が中国国内にあればよいのに、と思う。だが最近の報道は、実態がその正反対であることを示唆している。

 政府当局は、反対意見をますます熱心に押しつぶそうとしている。矛先をいつもの人々――中国共産党に堂々と異議を唱える少数の人々――だけでなく、中国をより良いところにするために制度の枠内で活動したいと思っている主流のリベラル派にも向けている。