トランプ米大統領、安倍首相ら各国首脳と電話会談へ

米ニューヨークでの会談に当たり握手する安倍晋三首相とドナルド・トランプ次期米大統領。内閣官房提供(2016年11月18日提供)。(c)AFP/CABINET SECRETARIAT〔AFPBB News

 1月28日、トランプ氏が大統領に就任しから初めての電話会談を安倍首相との間で行った。トランプ大統領は冒頭で「娘のイバンカはあなたのことを非常に高く評価していたよ。めったに他人をほめない娘なんだが・・・」と語ったそうである(1月30日付「産経新聞」)。同紙は、「トランプ氏がイバンカ氏の話を持ち出したのは、就任前に外国首脳の中でいち早く自らを訪ね、胸襟を開いて会談した安倍首相への謝意の表れだといえよう」と分析している。

 トランプ大統領は、フランスのオランド大統領やドイツのメルケル首相との電話会談では、北大西洋条約機構(NATO)加盟諸国に対して米軍駐留経費の負担増を求めている。日本に対しても大統領選挙中は、「在日米軍の駐留経費を全額負担せよ。さもなくば撤退する」という発言を行ってきた。

 だが電話会談では、この問題には一切言及しなかったという。「いち早くマッド・ドッグ(狂犬)を日本に派遣するのでよろしく。これは非常に意味がある。彼のことを信頼しているのでいろいろと話をしてほしい」と語ったそうである。マッド・ドッグとはアメリカ中央軍司令官などを歴任したジェームズ・マティス国防長官のことである。2月3日に来日し、稲田朋美防衛相と会談をすることになっている。

 この会談で在日米軍駐留経費の負担増問題が持ち出される可能性はある。2月10日に行われる日米首脳会談では、貿易不均衡問題も議題になることだろう。「約束したことはやる」というのがトランプ大統領だからである。その結果、何が起きるかは予測することができない。

韓国の約束違反に速やかに対応した安倍首相

 どの世論調査でも、「今後、日米関係が悪化する」という回答が圧倒的に多数を占めている。多くの国民は、今後どうなるのか緊張感を持って見つめている。そして、この緊迫した状況に対応できるのは安倍首相しかいない、と思っているはずだ。だからこそ、安倍内閣と自民党の支持率だけが上昇しているのである。