北朝鮮、来年は核開発の「絶好のタイミング」と認識 脱北外交官が初会見

韓国に亡命した北朝鮮のテ・ヨンホ駐英公使。AFPTVが2014年11月3日に記録した動画より(2016年8月17日作成)。(c)AFP/AFPTV/Katie SCHUBAUER〔AFPBB News

「北朝鮮の核兵器開発を阻止するには、もはや日本の核武装宣言だけがほぼ唯一の策となってきた」──米国の国際問題評論家の大ベテランがこんな見解を公表した。他の方法では、北朝鮮の金正恩労働党委員長に核兵器開発を断念させることはもう不可能だというのだ。

 その評論家とは、米国の論壇で30年以上活躍してきたチャールズ・クラウトハマー氏である。クラウトハマー氏は1月5日付の「ワシントン・ポスト」に掲載された「冷戦の遺物、現在の脅威」というタイトルのコラムで、北朝鮮核武装の阻止についての意見を発表した。

北朝鮮の核武装を阻止する5つの措置

 北朝鮮の金正恩委員長が年頭に「米国本土に届く核弾頭装備の大陸間弾道ミサイル(ICBM)は開発の最終段階に入った」と言明した。

 クラウトハマー氏はそれを踏まえて、米国は1990年代以来、北朝鮮の核兵器開発を防ぐためのあらゆる努力をしてきたが効果はなく、北朝鮮が核開発を着々と進めている事実を強調する。その例証の1つとして、最近、韓国に亡命した北朝鮮政府の幹部外交官(元駐英副大使)のテ・ヨンホ氏が「金正恩が政権の座にある限り、北朝鮮は核兵器開発を絶対に放棄しない」と証言していたことを紹介している。