トランプ氏そっくりの巨大オンドリ像、中国のモールに出現

中国北部・山西省太原市のショッピングモールに登場した、ドナルド・トランプ次期米大統領に似せた巨大なオンドリ像〔AFPBB News

(文中敬称略)

 米テレビ業界に新年早々、激震が走った。フォックス・ニュース・チャンネル(FNC)の看板キャスター、メイガン・ケリー(46)が今年春から3大ネットワークの雄、NBCに移籍が決まったからだ。

 担当は昼のニュース番組のほか、日曜日朝のテレビマガジン的な番組(CBSの「60ミニッツ」に対抗する番組らしい)、さらには政治報道だけでなく、幅広いテーマを扱う特番などのようだ。

 年収*はFNCの1500万ドル(約17億5500万円)から2000万ドル(約23億4000万円)ドルに跳ね上がると見られている。

キャスターとしての最高額はNBCのマット・ラウアーが2500万ドル、2位はFNCのビル・オレイリーが1850万ドルと言われている。業界情報によると、一時はCNNがケリーの引っこ抜きを狙ったらしい。

 が、「ケーブル局よりも760万人視聴者の地上波NBC、夜よりも昼の時間帯で勝負したい。夜は一家団欒を楽しみたい」というケリーの強い意思があったとされる。

 覚えている方も多いと思うが、ケリーは先の米大統領選の際にドナルド・トランプ次期大統領にケンカを売って、その名を轟かせた「最も影響力のある女性100人の1人」(タイム誌)。

 トランプ旋風が吹き荒れる中で、毒舌と暴言のトランプを向こうに回して一歩も引かぬケリーに党派を超えて拍手喝采する女性たちが少なくなかった。

 本書は、FNCからNBCへの華麗な転身を念頭に入れたタイミングで発売されたケリーの自叙伝である。

33歳で弁護士からジャーナリストに

 高校生の時に父を失い、女手一つで育てられた思春期、弁護士を目指して猛勉強した。

 名門シラキュース大学、オールバニー法科大学院を経て弁護士に。三十路になりマスコミに転じた。

 四十路でスターダムにのし上がった。私生活では離婚、再婚、3人の子供を出産、仕事を理由にをすべて擲(なげう)っているわけではない。

 ケリーは、その半生を振り返りながらジャーナリストとは何か、妻であり母親であることと仕事とを両立させる生き方とは何かと自問自答する。そして、政界極秘情報を散りばめながらその「舞台裏」を明かしている。

 タイトルの「Settle for More」(妥協せずにもっと上へ)は彼女の高校生時代からのモットーだという。「昨日よりも今日、今日よりも明日、自分はより強く、より賢くなりたい」。ケリーの人生訓だ。

 発売以来、この本が売れに売れているのは、看板キャスターの生い立ちを知りたいこともさることながらほかにワケがある。