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イノベーション
2017.01.12

ドイツのIoT最前線は「アジャイルな組織」への変革
アイデアと意志を持った従業員を自由に暴れさせよう

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守る点:顧客接点だけは逃さない

 ドイツの自動車メーカーは、こぞってIoTも活用したデジタルサービスに舵を切っている。

 例えばアウディ(Audi)は、将来的には電子化した部品やソフトウェア、IoTを活用したデジタルサービスが売上の約半分を占めると宣言している。

 また、BMWもイギリスで「BMW Retail Online」という、ディーラーとも協業して自動車の販売を行うプラットフォームを立ち上げた(顧客接点はBMWだが、商流はディーラーを通す)。今後は自動車販売のオンライン化を推し進めていくものとみられる。

 どちらの企業もIoTの活用、デジタルなサービスの提供という点で共通しているが、もう1つ重要な共通点が、顧客接点のデジタル化と囲い込みである。

 アウディは、IoTを含むサービスについて、全てを自社で開発せず、協業を通して進めるとしながらも、「myAudi」というプラットフォームで顧客接点は自社が握ると宣言している。また、BMWの例は、IoTというよりは、O2O(Online to Offline)と呼ばれる取り組みに近いが、IoTのサービスを提供する上で最も重要な、顧客接点の囲い込みのための取り組みとして紹介した。

 近年欧州で流行していたのが、ノキア(Nokia)などの携帯端末メーカーがどのように業績を悪化させていったのか、グーグル(Google)やアップル(Apple)にどう破れていったのかといった視点のベンチマークである。伝統的な端末メーカー凋落の要因として必ず挙げられるのが、顧客接点のデジタル化への対応が遅れ、顧客価値の低いコモディティ提供者になってしまったことが挙げられる。

 自動車の場合には、クルマという顧客接点を活用するためのコネクテッドサービスに加えて、従来分散しがちなディーラーでの顧客接点をデジタル化・一元化する「BMW Retail Online」のような取り組みが鍵になると考えられる。IoTサービスを提供するといっても、顧客接点がなければ、サービス対象が見えず、顧客に提供する価値はさらに闇の中になってしまうというわけだ。

 いま一度、顧客接点を自社は掌握しているか、異業種に顧客接点を奪われる隙がないか、デジタル化する顧客接点を囲い込むための施策が打てているか、再点検してみてはいかがだろうか。

JBPRESS

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