ソフトバンク、米で500億ドル投資へ 孫氏、トランプ氏会談で約束

米ニューヨークで会談後に報道陣と会見するドナルド・トランプ次期米大統領とソフトバンクグループの孫正義社長(資料写真、2016年12月6日撮影)。(c)AFP/Eduardo Munoz Alvarez〔AFPBB News

 安倍首相が「輪転機ぐるぐる」で日本経済を回復させると主張して政権についた2012年12月から4年たったが、アベノミクスは不発に終わった。インフレ率はマイナスになり、成長率はゼロに近づいているが、その最大の原因は人口減少(特に労働人口の減少)だ。

 人口が減るとGDP(国内総生産)が減るのは当たり前だが、深刻なのは1人当たりの労働生産性もゼロ成長に近づいていることだ。その解決策としてよく「イノベーション」が必要だといわれるが、その正体ははっきりしない。高齢化する日本に、イノベーションの可能性は残っているのだろうか?

先進国には「収穫逓減」の法則がきいてきた

 世界では、悲観的な意見が多い。ひところ「IT革命で成長する」といわれたが、ITでもうかったのは20世紀に創業したマイクロソフトやアップルであり、アマゾンとグーグルの世界シェアは史上かつてない大きさだ。その原因は、ある意味では単純である。

 リカード以来、経済学では収穫逓減という法則が知られている。大きなイノベーションの初期には「低い果実」が取れるので高い成長が実現するが、多くの企業が参入すると技術が普及して価格が下がり、限界生産性は低下する。初期に大きなシェアを取った企業の独占になり、イノベーションも止まる。

 産業革命以降の最大のイノベーションは蒸気機関(1750~)であり、それに次いで電力(1870~)、次いでコンピュータ(1960~)だった。初期には大きなイノベーションが起こって成長するが、50年ぐらいたつと収穫逓減で成長率が落ちる。蒸気機関や電力がGDPを大きく高めたのに対して、コンピュータはその使い方を効率化したが、GDPはあまり増えていない。