(英フィナンシャル・タイムズ紙 2016年12月20日付)

ターンブル政権、支持率低迷=前首相との確執表面化-豪

オーストラリアのマルコム・ターンブル首相、ラオス・ビエンチャンにて(2016年9月6日撮影)。(c)AFP/YE AUNG THU〔AFPBB News

 オーストラリア政府が経済成長予想を下方修正した。向こう4年間で財政赤字が従来予想より大きくなると予想しており、誰もがうらやむトリプルA格付けをオーストラリアが失うのではないかとの懸念が高まっている。

 19日に発表された年度半ばの財政アップデートは、賃金と企業収益の鈍い伸びが経済に重くのしかかり、2019/20年度までの累計赤字が5月の前回政府予想より104億豪ドル(75億米ドル)拡大すると予想した。

 国内総生産(GDP)成長は今年2%になると予想し、従来予想の2.5%から引き下げられた。政府の報告書は、財政収支が2019/20年度に100億豪ドル、GDPの0.5%相当の赤字になると予想している。それでもオーストラリア政府は、2020/21年度までに財政均衡を図る目標へのコミットメントを繰り返した。

 オーストラリアのスコット・モリソン財務相は、自由党と国民党の与党保守連合が7月の選挙以降、220億豪ドルの予算節減を実行したと指摘し、オーストラリアの債務を格下げしないよう格付け機関に訴えた。

「2016/17年度の中間経済・財政見通しは、政府が引き続き、歳出を抑制することで財政を修復し、できるだけ早く財政均衡を取り戻すことにコミットしていることを確認している」とモリソン氏は述べた。

 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が6月に英国から最高格付けを奪う判断を下した後、大手格付け機関3社――S&Pとムーディーズとフィッチ・レーティングス――すべてからトリプルA格付けを与えられている国は減少しつつあり、オーストラリアはまだその1つだ。

 だが、鉱業投資ブームの終焉からの逆風に見舞われているオーストラリア経済は、今年第3四半期に縮小しており、景気後退が1度もない25年連続の経済成長の記録が危うくなっている。