「スティーブ・ジョブズ通り」、仏パリに誕生なるか

米サンフランシスコで基調講演する米アップルの故スティーブ・ジョブズ元最高経営責任者(2008年1月15日撮影)〔AFPBB News

 アップルが今年10月後半に発売する予定だったワイヤレスヘッドホン「AirPods」はいまだ発売に至っていないが、ウォール・ストリート・ジャーナルなどの米メディアの報道によると、その理由は技術的な問題があるからなのだという。

音声同期技術の問題か?

 このAirPodsは、Bluetooth無線で「iPhone」や「Apple Watch」「iPad」「Mac」などの同社製機器と接続し、高音質で音楽などが楽しめるというもの。

 アップルは今年9月にスマートフォンの新モデル「iPhone 7」シリーズを発表した際、併せてこのAirPodsも発表し、「これまで体験したことのないような簡便さは、まるで魔法のようだ」と説明。この製品の販売を10月後半にも開始するとしていた。

 しかし10月後半になって同社は製品の準備が整っていないことを明かし、出荷にはまだしばらく時間がかかると説明。その後今になっても同社から発売時期に関する情報はなく、その理由についても明らかにしていないという状況だ。

 今回の報道によると、AirPodsは一般的なワイヤレスヘッドホンのように片方のヘッドホンで信号を受け取り、それをもう片方のヘッドホンに送るのではなく、左右両方のヘッドホンが独立して信号を受け取る方式をとっている。

 しかしこれに関し、アップルは左右の音声を同期する技術を確実なものにする必要があると事情に詳しい関係者は話しているという。

 このほかアップルは、ユーザーが片方のヘッドホンを紛失してしまった場合や、バッテリーが消耗した場合の解決策も見いださなくてはならない。

 さらにAirPodsには、マイクのノイズキャンセリング機能や、屋外使用時における音質維持といった課題もあると無線技術の専門家らは話しているという。