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 今回紹介する3冊は、私が興味を持った最近の話題から選んだ。

 1つ目。2017年から公務員や専業主婦なども個人型確定拠出年金の対象に追加され、ほとんどの人が加入できるようになったこと。要は、公的年金は消えるかもしれないので、老後も自己責任でお願いしますというのがお上の本音だろう。突然の放置プレイ。右も左も分からないなか、何か参考になる本はないかと探したなかで、参考になりそうなものを紹介したい。

 2つ目。アイドルになりたいという夢を描く女の子と、その後の人生。アイドルの語源は「崇拝される人や物」という意味を持つ英語らしい。てっきり「I am a doll(私は人形)」の略か、「愛=ドル箱」の略かと思っていた。「崇拝されること」を「卒業する」ということは、どのような状態を表すのか。いまいち釈然としないので、正反対のメンタルを持つと思われる。ブスの生き方を引き合いにアイドルの引退を考察してみた。

 3つ目。某企業の残業時間短縮について。大手広告代理店の新入社員が自ら命を絶ったというニュースに触れた。その時分に、たまたま手に取った本がある。別の大手広告代理店を辞め、ウェブニュースの編集長となった人の著書が興味深かったので紹介したい。

貯金感覚ではじめる低投資

はじめての人のための3000円投資生活』(横山 光昭・アスコム)

『はじめての人のための3000円投資生活』 横山 光昭、アスコム、税別1100円

 <ゲームに参加しないリスクは、参加するリスクよりもはるかに大きい>

 これは本書に紹介されている「最強の投資家」ことウォーレン・バフェットの言葉である。正直に言って私は、投資というものに対して興味はあれども、今日の今日まで一歩を踏み出せていない。それには自分の父のことが関係している。

 ある冷蔵機器メーカーに勤めていた私の父は、60歳で退職した直後から株を始めた。そのきっかけとなったのは、私が大学生時分に読んでいた一冊の本である。

 当時、東京で学生生活を送っていた私のアパートに、出張で訪れた父が泊まりに来た。「その方が安上がりだろ」と言いながら、出張の日にちを電話で伝えてきた。いま思えば、出張ならば宿泊代が出るはずで、実際は息子がちゃんと勉学に励んでいるかどうか、東京でちゃんとやっていけているのかどうか、様子を見に来たのだと思う。