米国の中間選挙は、開票の結果が判明してから1週間が過ぎても、なお大きな波紋を広げている。

 11月2日の連邦議会の上下両院議員の選挙や各州知事選では、オバマ政権与党の民主党が歴史的とも言える大敗北を喫した。それ以降の実際の政治の動きや分析から見ると、この結果の余波は当初の予測以上に巨大である。

 オバマ政権の国際的評価や対外姿勢までが影響を受け、日米関係や対日政策にも変化をもたらす展望が浮かび上がってきた。

オバマの「大きな政府」策に国民が反発

 政権与党の民主党はなぜ負けたのか。日本の大方のメディアの報道は「米国民が経済の不況に不満を高めた」ことを最大の要因として挙げている。

 だが、米国メディアの分析では、オバマ政権の「大きな政府」策への国民の反発が最大の敗因、とするのがほとんどである。

 国民の生活に政府が大幅に関与・介入し、その分、政府の支出も増大するというリベラル傾向に、単に保守派だけでなく、中道や無党派の国民たちまでもが激しく反発した、というのが真実と言えるのだ。

 オバマ大統領は就任から1年10カ月近く、大胆なリベラル政策を推進した。米国民の抱える諸問題に対しては、まず政府の関与や政府の支出で解決しようというアプローチだった。だが、この政策に米国民の多数派が「ノー」を表明したのだった。

 その結果、オバマ大統領が掲げていた「希望と変革」もすっかり色あせてしまった。「希望と変革」によるリベラリズムも、早くも後方に押しやられてしまった。米国で保守主義がまた勢いを復活させたとも言えよう。

「米国では個人の努力や競争が繁栄を生む」

 中間選挙では、新任の大統領の与党は例外なく後退すると言われる。だが、今回は、オバマ大統領の政策に正面から反対する動きが、最初から最後まで選挙戦を左右する最大の要因となった。

 当初は75%もあった大統領支持率が40%ほどに落ち、不支持率が52%までに上がるという状況に加え、投票日の出口調査でも「オバマ氏に反対することを投票の基準にしたと答えた人が、多くの州で最大グループとなった」(ABCテレビの報道)という。