(英フィナンシャル・タイムズ紙 2016年10月17日付)

犬に大統領の名を付けた男性、裁判所に棄却求める ナイジェリア

英ロンドンで開かれた会議に臨むナイジェリアのムハンマドゥ・ブハリ大統領(2016年5月12日撮影、資料写真)。(c)AFP/Dan Kitwood〔AFPBB News

 ナイジェリアの市場から何十億ドルもの資金を引き揚げることで、ムハンマド・ブハリ大統領による経済危機対策への懸念を最初に表明したのはファンドマネジャーだった。次に、多国籍企業と現地産業界の経営者らが、ブハリ政権の政策に対する不安を口にし始めた。

 そして今、政府高官と大統領の支持者たちが批判の合唱に加わり、ブハリ氏の指揮下で経済停滞に取り組む活動の「まひ状態」と切迫感の欠如について不満をこぼしている。妻のアイシャさんさえ、今の状況が続くようなら、2019年の大統領選ではブハリ氏の再選を目指す選挙運動を行わないと話している。

「外部でも(政府内でも)、泣き言が騒動に発展しつつある」。ある政府閣僚はこう話す。「当然、我々は静かにしているべきだ。なぜなら、これは我々の政府であり、我々の大統領に成功してほしいと思っているからだ。だが、切迫感が欠けているという感覚が邪魔をしている」

 次第に高まる不満の声は、ブハリ氏が経済再生を先導する代わりに事態を悪化させているとの苦情が相次ぐ中で1991年以来初めての景気後退に耐えているナイジェリアの危機の深刻さを浮き彫りにしている。

 かつて軍事政権を率いたブハリ氏が昨年大統領に選出されたときは、アフリカ最大の産油国であるナイジェリアで大きな期待が生まれた。野党の候補が選挙で現職候補を倒したのはあれが初めてで、73歳のブハリ氏は、蔓延する汚職を取り締まり、非効率な国家システムを全面的に見直すと誓った。