アップルは「次なる方向性」を模索中、共同創業者ウォズ氏

米アップルの共同創業者スティーブ・ウォズニアック氏(2013年撮影)〔AFPBB News

 米アップルが長年かけて開発してきた家庭用音声アシスタント機器は、ついに研究開発のラボから飛び出て、実用試験の段階に入ったと米国の通信社やメディアが伝えている。

エンジニアらが自宅で試験

 この話題を最初に伝えた米ブルームバーグによると、アップルは2年以上前から家庭用音声アシスタント機器の開発プロジェクトを始めていた。

 そして、このプロジェクトは、すでに初期の研究開発の段階を終えており、アップルのエンジニアらは現在、試作機を自宅に持ち込み、ひそかに実験を行っているのだという。

 アップルでは、ティム・クック最高経営責任者(CEO)が、新型「iPad」発売前の半年間、自宅で使っていたことが知られている。

 同社はまだ計画の最終決定には至っておらず、プロジェクトは今後中断する可能性もあるが、もしこれが実現すれば、昨年4月に発売された「Apple Watch」以降で最も重要な新型ハードウエア製品がアップルから登場することになるとブルームバーグは伝えている。

 ブルームバーグによるとアップルの機器は、米アマゾン・ドットコムの「Echo(エコー)」などと同様に音声命令で家電製品や照明機器などを操作したり、玄関の鍵を閉めたりすることができる。

 ただしアップルは、アマゾンの機器や、米グーグルが年内に発売すると見られている機器と差別化するために、より先進的なマイクやスピーカーを導入する計画だという。

顔認証センサーを搭載か?

 アップルの音声アシスタント機器については、これまでにも様々に報じられいた。

 例えば米国のテクノロジーニュースサイト、ジ・インフォメーションは今年5月、アップルが「iPhone」などのモバイル端末向けに提供している音声アシスタントサービス「Siri」を利用できる、単体の専用機器を開発していると伝えていた