シドニー・オペラ・ハウス、真っ赤に染まり春節祝う

オーストラリア・シドニーで、春節(旧正月)を祝い真っ赤にライトアップされたシドニー・オペラ・ハウスを、座って眺める中国人観光客(2016年2月8日撮影)〔AFPBB News

 筆者は JBpress(8月30日付)の「土地を爆買いする中国人、その恐るべき狙い 日本における蜂起の拠点づくりと訓練などのため?」で、日本国内の広大な土地が中国系資本で爆買いされている実態や、そこが秘密裏のサティアンとなり生物・化学兵器や軽易な小銃・機関銃などが作られる危険性などを指摘した。

 この夏、草津温泉に出かけた。フロントで受けつける女性は日本語もたどたどしい。それとなく聞けば、中国人ですと言う。ホテル内を注意してみると、レストラン、プール、ベッドメイキングなど、あちこちで中国人が勤務していた。

 いまや中国人アルバイターは、コンビニエンスストアやファミリーレストランでも頻繁に見かける。観光などの短期滞在者も中国人が最大であるが、労働力としてもあらゆる分野に進出し、中国人なしには日本社会が機能しない状況になりつつある。

 彼らが日本の生活習慣に馴染み、少子高齢化の日本の生産性を高める救世主として貢献してくれるならば大歓迎であるが、必ずしもそうではない。

 むしろ、日本での快適な生活や進んだ社会保障に肖ろうと永住権を求めて、あの手この手でやって来る中国人が多く、把握できない不法入国者や犯罪者もいる。

 中国籍を持つ華僑や日本籍の華人という意識から、日本の中に中国人社会をつくり、また本国と結ばれて、権利などを主張する政治的な行動に走ることもある。

 本稿では、関岡英之氏の『目覚める日本』(PHP研究所)や論文(『WiLL』2011年7~9月号所収)などを参考にしつつ、日本にいる中国人の動向に焦点を当てる。

在日中国人の激増

 近年の在留外国人は220万人前後で推移しており、韓国・朝鮮人、中国人、ブラジル人及びフィリピン人が主体である。

 ここ20年間(1995~2014)を見ると、1995年には韓国・朝鮮人67万人、中国人22万人、ブラジル人18万人、フィリピン人7万人であったが、2014年はそれぞれ50.1万人、65.5万人、17.5万人、21.8万人となっている。

 全体的な増加率は1.6倍(136万人→212万人)であるが、韓国・朝鮮人(0.7倍)およびブラジル人(0.9倍)は低減傾向にある。一方、フィリピン人(3.1倍)および中国人(3.0倍)は増大している。

 フィリピン人と中国人の倍増率はほぼ等しいが、フィリピン人の増加は2004年までで、その後は横ばいか微増である。一方、中国人は2000年以降増大の一途で、2020年頃には100万人を突破する勢いである。

 在日韓国人の80%は特別永住者と一般永住者で、留学生や日本人の配偶者は合わせても10%未満である。

 これに対し、在日中国人は一般永住者、技能実習、留学生がそれぞれ20%前後で、日本人の配偶者とその両親など家族滞在もそれぞれ8%前後を占めており、流動的な中国人であると言えよう。

 そもそも発展途上国(中国もその1つ)への技術移転などを促す国際貢献の目的でつくられ、日本各地の農家や工場で働きながら技術などを習得する技能実習では、在留資格保有者の9割近くが中国人である。