パキスタンが中国から調達すると見られる「元型」潜水艦

 パキスタン海軍当局によると、パキスタン海軍は中国から8隻の潜水艦を調達することが確実になった。中国は、タイ海軍への潜水艦の売り込み(本コラム2016年7月14日「潜水艦3隻購入で中国に取り込まれるタイ海軍」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47328)に成功しつつあるが、それに引き続いて今度はパキスタンへの潜水艦売り込みにも成功した模様だ。

パキスタンが潜水艦を必要とする理由

 パキスタン海軍の潜水艦調達部局は、2028年までに中国から8隻の潜水艦を調達する計画の進捗状況を公表した。そのうちの半数は2022~2023年までに中国で建造されてパキスタン海軍に配備され、残りの半数はパキスタンのカラチ造船所で建造されることになるという。

 パキスタンが中国から潜水艦を調達するという情報は昨年より流れていたが、今回の公表によってパキスタン海軍が中国から潜水艦8隻を調達することは確実になった。

 パキスタン海軍ならびにパキスタン議会の防衛委員会によると、パキスタン海軍は沿岸域防衛のために強力な潜水艦戦力を必要としており、中国政府とパキスタン政府が推進している「中国パキスタン経済回廊(CPEK)」構築を成功させるためにも必要であるという。

中国パキスタン経済回廊の概要(出所:パキスタン、計画・開発省)
拡大画像表示