(英エコノミスト誌 2016年8月27日号)

「西側諸国はテロとクーデターを支持」 トルコ大統領が強く非難

トルコの首都アンカラの大統領府で開かれた外国の投資家との会合で演説するレジェプ・タイップ・エルドアン大統領(2016年8月2日撮影)。(c)AFP/TURKEY'S PRESIDENTIAL PRESS SERVICE/KAYHAN OZER 〔AFPBB News

エルドアン大統領がちらつかせる対ロシア接近は、事実というよりは威嚇だ。

 トルコの首都アンカラにある大統領公邸は、石の柱とガラスの板でできた現代の要塞で、2015年にレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領のために建てられた。中には1150もの数の部屋があり、建設費用は公式発表で6億1500万ドルとされている。

 エルドアン氏の支持者にとっては、この建物はトルコの活力と意志の象徴だ。反対派に言わせれば、大統領が持つ専制君主的な本能と権力欲の表れとなる。クーデターが試みられた7月15日には、反乱勢力の戦闘機がこの近くに爆弾を落とした。そして8月24日には米国のジョー・バイデン副大統領がここにエルドアン氏を訪ね、クーデター発生直後にトルコとの連帯をあまり示さなかったことを謝罪した。

 バイデン氏は関係修復のために最善を尽くした。今回のクーデター未遂を2001年9月11日に米国を襲った同時多発テロになぞらえ、もっと早く来るべきだったと後悔の念を示し、犠牲者にも敬意を表した。

 しかし、エルドアン氏は感銘を受けなかったようだ。バイデン氏と並んで座っている様子は、旧友というよりは疎遠になった親類のようで、その口から出てきた言葉も、フェットフッラー・ギュレン氏がまだ自由の身でいることへの不満だった。ギュレン氏は米国を拠点に活動しているイスラム教の指導者で、クーデターの黒幕だとエルドアン政権が主張している人物である。

「トルコが米国と結んでいる犯罪者引き渡しの取り決めでは、こういう人物は少なくとも拘留されるはずだ」とエルドアン氏は言った。「ところが、今この瞬間にもこの男はテロ組織の運営を続けている」