(英フィナンシャル・タイムズ紙 2016年8月16日付)

中国の労働人口、50年までに23%減少 当局予想

中国江蘇省連雲港にある玩具工場の従業員(2016年7月12日撮影、資料写真)。(c)AFP 〔AFPBB News

 昨年末、ある投資家のグループが、米ナスダック市場に上場している中国企業、奇虎360科技を買収して非上場化することにした。投資家にとって最大の懸念は、十分高い値段が付くかどうかだった。高値は付いた。16億ドルの債務の引き受けも含め、買収額は93億ドルにのぼった。

 だが、資本流出に対する中国当局の厳しい監視の目は、買収プロセスにかかる時間が当初の見込みよりずっと長いことを意味した。中国の法律によると、セコイア・キャピタル・チャイナが率いる投資家連合は、外国人投資家から奇虎360の株式を買い取るために、中国本土に国内企業を設立しなければならなかったからだ。こうした海外株主に対する資金の送金には中国政府の承認が必要で、これにも予想よりずっと長い時間がかかった。

 中国の人民元が1.9%切り下げられてから1年余り。その後も元は対ドルでさらに4.3%下落している。現在も、通貨の緩やかな下落を容認しつつ、莫大な資本流出を引き起こすことを避ける微妙なかじ取りが続いている。この7月には、今年1月や1年前ほど深刻ではないものの、資本の純流出が再び加速した。

 一方、資本流出を和らげるための当局の介入とは別に、やはり人民元相場を決定付けるファンダメンタルズ(基礎的条件)が変わりつつある。

 最も顕著なのは、中国が今、物価が下落し続ける経済から、デフレが和らぎ、ほぼ消え去ると見られる経済へと転換しようとしていることだ。これは過去50カ月間からの劇的な転換だ。何しろ、中国のデフレはこれまで、安価な製品の輸出とコモディティー(商品)価格の下落のおかげで、中国のみならず世界の大部分でも価格を押し下げてきた。

 JPモルガンの中国担当チーフエコノミスト、朱海浜氏は、デフレの終焉は「中国にとって何より前向きな展開だ」と言う。