(FT.com 2016年7月25日付)

トランプ氏を「歓迎」=ロシア大統領

リトアニアの首都ビリニュスで、キスをするドナルド・トランプ氏とウラジーミル・プーチン大統領が描かれた壁画の前を歩く人々(2016年5月13日撮影、資料写真)。(c)AFP/Petras Malukas 〔AFPBB News

 米国の大統領候補がロシア政府と共謀している可能性があるなどと示唆したら、以前なら即刻、政治的な大惨事を意味しただろう。だが、時代は変わりつつある。共和党大統領候補のドナルド・トランプ氏は25日、ロシアの諜報機関が米民主党全国委員会(DNC)のばつの悪い内部メールを意図的にリークすることで、トランプ氏の立候補を後押ししようとしたとの見方を笑い飛ばせると感じた。

 トランプ氏はお気に入りのコミュニケーションの手段――ツイッター――を使って、こう高笑いした。「街で飛び交う新しいジョークは、プーチンが私を好きだから、ロシアがDNCの破滅的なメールをリークした、というものだ」

 実際、ロシアのハッカー集団がDNCのメールシステムに侵入したことを示す確かな証拠がある。ニューヨーク・タイムズ紙の長い記事は25日、「調査員らは、(民主党)全国委員会が2つのロシア諜報機関によって侵入されたと結論づけた」と断じている。

 まだ一定の慎重さが必要だ。ロシアとリークされたメールの関係は、広く疑われているとはいえ、決定的に立証されたわけではない。たとえロシアの諜報機関がメールをハッキングしたことが証明されたとしても、これがトランプ氏をホワイトハウスの主に据えるためのロシアの意図的な努力の一環だと主張するのは、まだ憶測でしかない。

 それでも、トランプ氏が大統領になる可能性をロシアが非常に好意的に受け止めると考える妥当な理由がある。共和党は、トランプ氏がウラジーミル・プーチン大統領を尊敬していることを隠してもいない。トランプ氏は最近のインタビューで、ロシア大統領とは「非常にうまくやっていけるだろう」と予想した。