「トレジャリー・マネジメント」に関心を持つ企業が増えている。
これに応えるためにさまざまなサービスも登場しているが、その中で、大手多国籍企業をはじめ600社以上から採用されているのが、米Reval社の財務・リスク管理(トレジャリー・リスク・マネジメント:TRM)ソリューションだ。
 同社の統合型クラウド・システムを導入することにより、資金情報の可視化はもとより、戦略的で付加価値を生む資金管理が実現するという。

 先進的物流施設のリーディングカンパニー、グローバル・ロジスティック・プロパティーズ(GLP)もそのうちの一社だ。

 同社CFOの堤一浩氏とReval社アジアパシフィック/ジャパン マネジングディレクターのトニー・シングルトン氏が、グローバル企業に求められるトレジャリー・マネジメントのあり方や、Reval社のクラウド型TRMシステムの活用法などについて話し合った。

 

クラウドベースのTRMシステムなら
迅速かつ低コストでの導入が可能


シングルトン 当社のクラウド型TRMシステムを導入いただいた多くのお客様から、堤さんと同じような意見をいただいています。

参照:前回の記事「戦略的で不可価値を生む資金管理を実現する

 評価いただいているポイントの一つが、当社のTRMシステムがクラウドベースのソリューションであることです。

 かつては、セキュリティやBCP(事業継続計画)の観点から、クラウドを使うことに対する不安の声もありました。ただ、当社の堅牢なセキュリティシステムや事業継続のためのバックアップ体制などについてご説明すると、最近ではむしろ、安心して任せることができるとお考えになる企業が増えています。

 ファイナンスに限らず、企業にとってクラウドの活用は必須条件になっていると思います。
 大きな要因は変化への対応のスピードです。特にM&Aなどの場合、海外の企業を買収したものの、この企業がいわゆるサイロ化した独自のオペレー ションを行っているため、なかなか情報が共有できないということがよくあります。これでは、M&Aによるシナジー効果を出すのも時間がかってしま います。

 Reval社のTRMシステムであれば、クラウドベースであり、買収した企業に対しても迅速に導入することができます。共通のツールを使うことで、買収元の企業との壁を取り除くことができます。

シングルトン GLP社が米国の企業を買収したときにも当社のシステムを導入いただきましたが、立ち上がりまでの時間はとても短かったですね。

 はい。6週間程度でできました。
 昔であれば、企業を買収し、ファイナンスのシステムを導入しようとすれば、長い時間がかかるのが当たり前でした。現在でもオンプレミス(自社運用)のシステムであれば2年ほどかかることも珍しくありません。

 もちろん、それだけの時間をかけてじっくりやる方法もあるでしょうが、それではプロジェクトの勢いもなくなります。何より、その間に環境も変化してしまいます。
 できるだけ短期間で統合するためにReval社の皆さんにも無理を言いましたが、丁寧に応えてくれました。大いに感謝しています。社員も手応えを感じているようです。
 

左:Reval Japan トニー・シングルトン氏
右:グローバル・ロジスティック・プロパティーズ 堤 一浩氏

シングルトン 御社のプロジェクトでは、その短期間で800以上の銀行口座を統合し可視化しました。クラウドサービスだからできたと言えます。これをそれぞれの拠点にハードウエアやソフトウエアを持って行って導入するようなやり方では、これだけの時間では不可能です。

 

国内の全銀システムネットワークにも対応
既存のシステムとの連携もスムーズ


 当社は今後も積極的に事業拡大を図っていきたいと考えています。

 そこで大切なのは、各国の銀行との接続です。SWIFTネットワークに連携している銀行であればそのままデータを転送できますが、中国など一部の国の金融機関ではこれに対応できない場合もあります。

 その点でReval社のクラウド型TRMシステムであれば、Fidesという銀行仲介サービス業者と提携しているため、表計算ソフトのスプレッドシート やファクスなどで送られてきたデータでも、標準的な形式に変更することができます。文字どおりタイムリーに正確な情報を得られるのは助かります。

シングルトン 日本の企業向けのサービスも拡充しています。
 SWIFTやEBICS(欧州の銀行業務用規格)、BAI2(北米で普及している規格)などのネットワークに加え、国内のオンラインバンキングシステム である全銀/ANSERフォーマットにも対応しています。メガバンクはもちろんのこと、地銀での決済を利用されているお客様にも便利に活用いただけます。

 また、当社のTRMシステムは、お客様がすでにお使いになっているシステムと統合しやすいのも大きな特長です。決済システムに加え、ERPなどとの連 携、統合も容易にできます。さらに、STP(ストレート・スルー・プロセッシング)の考え方で設計されており、一度データを入力すれば、すべての機能に反 映されるようになっています。

 前述したように当社では、クラウド型TRMシステムを導入することで、オペレーションの業務の効率化だけでなく、高付加価値を生む業務に戦略的に取り組む体制ができました。
 どの企業でも、これまで長年使ってきた仕組みを変えるのは短期的には大きなパワーがかかると思いますが、それだけの成果が得られるはずです。グローバルに競争力を発揮したいと考える企業は、勇気を持って取り組むべきだと思います。

シングルトン
 企業価値に貢献することができるCFOや財務部門の存在感は大きいですね。ぜひ「『トレジャリー・マネジメント』システムを導入し会社を変える」とコミットメントし、挑戦してほしいと願っています。
 今回は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

 こちらこそ、ありがとうございました。引き続き、ご協力をお願いします。
(以上)

参照:前回の記事「戦略的で付加価値を生む資金管理を実現