テスラ車、自動運転モード中に初の死亡事故 米当局が調査開始

米電気自動車(EV)メーカーのテスラモーターズが独フランクフルトのモーターショーに出展したEVセダン「モデルS」(2015年9月16日撮影、資料写真)。(c)AFP/ODD ANDERSEN 〔AFPBB News

「あの事故が、自動運転の普及にここまで大きな影響を与えるとは想像していなかった」

 米国での勤務経験もある、某日系自動車メーカーの自動運転開発者はそう漏らした。

「あの事故」とは、2016年5月に米フロリダ州で発生したテスラモーターズ「モデルS」の死亡事故である。6月末になり、米運輸省・高速道路交通安全局(NHTSA)が本格的な調査に乗り出すことが、テスラ側の発表で明らかになった。

車の上半分が吹き飛んだ

 米国のメディアが公開した事故当時の動画や写真を見ると、事故車の車体の上半分がない状態である。運転車が即死したことは容易に想像がつく。

 事故は、40歳男性が1人でテスラの5ドアセダン「モデルS」を、自動運転モードである「オートパイロット」を作動中に起きた。場所は片側2車線の道路。中央分離帯に広い緑地帯がある、米国の地方都市では一般的な道路だ。