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マンチェスターのウォルマート・ストア。 Photo by Mike Mozart via flickr.

【連載第5回】スマートフォン、SNSの普及に加え、測位技術の発展、さらにはドローンなどの新技術出現によって「位置情報ビジネス」が飛躍的に進化している。そう、世界は今「位置情報3.0」時代に突入しているのだ。 本連載では位置情報を活用したビジネスを取り囲む様々なテクノロジーの現状を大前研一氏が解説します。

位置情報を利用したサービスの進化は何をもたらすのか

「郵便番号別」で気象情報を提供するウェザーニューズ

 前回は主に、業務や作業の効率化という側面で位置情報の利用事例を紹介しました。今回は暮らしのより身近なところで起きている、サービスの進化形を見ていきます。

 位置情報の利用によって、サービスはどのような変化および進化を遂げているのか。さらなる進化形も視野に入れながら、探っていきたいと思います。

 天気予報を知りたいとき、みなさんはいつも何から情報を得ているでしょうか。

 日常生活においては、日本の気象庁の天気予報にたとえ少々不安があったとしても問題はないかもしれません。

 ところが世の中には、天気が外れては商売にならない、あるいはもっと詳細な情報がなければ使いものにならない、という人もたくさんいます。

 そのようなニーズもあり、近年注目を集めているのが、ウェザーニューズが提供する気象情報です。図-16をご覧ください。