阿蘇駅で運転停車中の「ななつ星in九州」牽引機関車。第1回日本サービス大賞で内閣総理大臣賞を受賞した(資料写真、出所:Wikimedia Commons

 2015年、日本最高峰のサービス表彰制度として「日本サービス大賞」が創設され、2016年6月13日にその第1回受賞企業が発表されました。

 内閣総理大臣賞を九州旅客鉄道(福岡県)のクルーズトレイン「ななつ星in九州」が、地方創生大臣賞を旭山動物園(北海道)やフォレストコーポレーション(長野県)の「家作りを物語に」等が受賞。この他、関係大臣・優秀賞として29社が受賞しました。

 日本サービス大賞は、サービス産業生産性協議会(SPRING)が主催する「優れたサービス」を表彰する制度です。

 サービスの生産性というと「効率化」の方ばかりが着目されがちですが、今まさに「サービスの価値を高めること」への関心が高まっています。しかし、いざサービスを磨き上げようと思っても、いったい何から手を付けたら良いのかと悩んでしまう企業が少なくありません。

 そもそも、「優れたサービス」とはどんなものなのでしょうか。

 これまでの記事で、サービスや営業を科学することで、お客様からの評価を高めるために必要な本質的な考え方や方法論を明らかにしてきました。これらの考え方にも触れながら、優れたサービスとはどんなものなのかをひも解いてみたいと思います。