(英フィナンシャル・タイムズ紙 2016年4月27日付)

英国のEU残留・離脱、欧州市民の方がより高い関心 世論調査

英南西部ブリストルで行われた催しで講演する同国のジョージ・オズボーン財務相(右)とエリザベス・トラス環境相(2016年4月18日撮影、資料写真)。(c)AFP/Matt Cardy〔AFPBB News

 もし国民投票で欧州連合(EU)離脱を決めたら、英国はほぼ間違いなく、隣人や最も重要な経済的パートナーの暮らしを体系化している枠組みから永遠に外れる。そう考えると、問題は、離脱する選択肢を今行使すべき否か、ということになる。絶対にすべきでない、というのが筆者の答えだ。なぜそうなのか理解するために、離脱を是とする人気の主張を検証してみよう。

 1つ目は、EU加盟はほとんど恩恵をもたらさなかったというものだ。これは間違っている。欧州改革センター(CER)は、英国の加盟はEU諸国との貿易を55%増加させ、生産性と生産高を高めたと試算している。EU域内の貿易創出は、その他地域からの貿易流入を大きく上回った。欧州は強力な競争政策と国家補助の規律ももたらした。これらは重要な恩恵だった。

 2番目は、EU加盟は莫大な費用を強いたというものだ。だが実際には、差し引きの財政コストは、国内総生産(GDP)のわずか0.5%にすぎない。さらに、英国がEU市場への優遇アクセスを完全に放棄しさえすれば、このコストは完全に取り返すことができる。

 また、英国は高所得国で最も規制の緩い国の1つでもある。英国の最近の労働市場のパフォーマンスは、継続的な(そして目覚ましい)柔軟性をはっきり示している。さらに、欧州政策研究センター(CEPS)の研究は、EU法を施行するために可決されたのは「英国第1次立法の6.8%、英国第2次立法の14.1%」にすぎないと付け加えている。

 3番目は、統合の度合いを強めるユーロ圏が英国に指図するようになるというものだ。だが、ユーロ圏の完全な政治同盟は、まずあり得ないように見える。また、ユーロ圏諸国は多くの点について意見を異にしており、英国が影響を及ぼすチャンスをもたらす。