お菓子を作っているところをあえて見せるのもサービス向上の一手です。(写真はイメージ)

 日本の「おもてなし」が世界で高く評価されているように、日本のサービスには、お客様のために価値ある工夫が施されているものがたくさんあります。

 しかし残念なことに、それらの工夫がお客様に伝えられていなかったり、お客様から見えていないことがよくあります。

 簡単な例を挙げると、サービススタッフがお客様の様子を見て、明らかに急いでいることが分かったとします。その時、1秒でも早くサービスを提供しようと必死になって対応しても、お客様はそれに気づいてくれないかもしれません。

 そこで気の利くスタッフは、お客様が急いでいることが分かった時に「お急ぎですか?」と一言聞くのです。すると、お客様は「そうなんです」と答えます。それを受けて急いで対応すると、お客様は「何も言わないのに、自分が急いでいることに気付いてくれて、素早く対応してくれた。なんて気がきく店員なんだ」と感謝してくれたり、リピーターになってくれるかもしれません。「お急ぎですか」のたった一言で、お客様からの評価を大きく高めることもできるのです。

 他にも、お客様に価値が伝わっていない「もったいないサービス」はよく目にします。サービスをお客様にうまく見せることは、サービス向上とリピーター獲得のための大きなチャンスになります。

 そこで今回は、サービスをどうすれば見せられるのか、4つの視点から見ていきたいと思います。