新しい採用活動を試みる日本企業が増えている。その狙いとは?(写真はイメージ)

 2016年卒から新卒採用の時期を繰り下げる「採用選考に関する指針」が、日本経済団体連合会(経団連)によって発表された。これによって、会社説明会などの広報活動が大学3年生の12月から3月へ、面接などの選考開始が4年生の4月から8月へ、それぞれ後ろ倒しされることになった。

 内定時期は4年生の10月に固定されたままになっているので、結局、企業と学生が「採用」を目的として正面きって接触できる期間が、もともとの11カ月から8カ月へと短縮されたことになる。

 現大学3年生を対象とした2017年卒採用では、選考開始が8月から6月へと再度修正され、そのことがまた混乱を呼んだ。

採用時期の変更はなにをもたらしたか

 私のみるところ、こうした活動期間の短縮化と採用時期の変更は、日本企業の採用に3つの意味で影響を与えた。