(英エコノミスト誌 2016年3月5日号)

減産見送りでOPEC内格差、最大打撃はベネズエラ

コロンビア国境のベネズエラ・スリア(Zulia)州マラカイボ(Maracaibo)湖の石油掘削施設(2010年10月27日撮影)。(c)AFP/Juan BARRETO〔AFPBB News

米ドル建ての借り入れが発展途上国の景気循環にとって重要な理由

 原油価格は若干上向いたが、石油生産会社は昨年の原油価格急落の影響をまだ引きずっている。

 メキシコの国有石油会社「ペメックス」のトップは先日、同社が「流動性逼迫」に直面していると述べた。マレーシアの国営石油会社は従業員のレイオフを進めている。

 困難に直面しているブラジルの巨大石油会社「ペトロブラス」は、先日、中国国家開発銀行から100億ドルの融資を受けた。近々期日を迎える債務の返済原資の一部に充てるためである。

 こうした石油会社の苦境は、新興国企業の債務負担に大きな懸念があることを示している。資源の生産会社にとって特に心配なのは、ドルが今よりずっと安かったときに借り入れたドル資金の利払い・返済コストの増加だ。

 過去に発生した新興国の危機では、短期のドル建て債務を、下落している通貨建ての利益で返済しなければならないことが顕著な特徴だった。しかし、現在のドル建て債務の役割については、これとは違うことが懸念されている。

 数字は衝撃的だ。