(2016年1月25日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

ブルームバーグ前NY市長、大統領選出馬を検討 米紙報道

またしても大統領選への出馬観測が高まっているマイケル・ブルームバーグ氏〔AFPBB News

 止まってしまった時計も時折、正しい時間を告げてくれる。マイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長が米国大統領選挙に出馬するとの憶測は、4年に1度流れてくる。この憶測通りになることは決してない。なぜか。ブルームバーグ氏はちゃんと計算ができる人だからだ。

 米国では第三の候補は勝てない。何の成果も得られずに消えていくのが普通だ。

 しかし、2016年は違う。政治の世界では今、重力の法則が機能していない。

 もしニューヨークの大金持ちが賭けに打って出る時があるとしたら、今をおいてほかにない。問題は、その結果何が起こるかだ。

 ブルームバーグ氏の周辺の人々によれば、これは根も葉もない話ではない。「ここじゃその話題で持ちきりだ」。同氏の名を冠した通信社で働くある友人はそう教えてくれた。

三つどもえの戦いの勝算は?

 ニューヨーク市長を3期務めた同氏は、ドナルド・トランプ氏、ヒラリー・クリントン氏と三つどもえの戦いになったらどうなるかを予想するために世論調査を委託した。もし民主党の候補がバーニー・サンダース氏になったら、出馬したいというブルームバーグ氏の気持ちは強まるだろう。

 その場合、自由貿易、国際主義、世界的な協力関係を支持する有権者の主張を代弁してくれる候補者は誰になるのだろうか。トランプ氏でないことは間違いない。サンダース氏でもない。そこでブルームバーグ市長の登場と相成る。

 前市長が出馬する根拠は2つ考えられる。第1に、共和党員は恐れおののいている。トランプ氏を大統領候補に指名する可能性をはっきりと否定した党の長老たちは、指名やむなしと考えるグループと、そんなことをしたらこの世の終わりだと考えるグループに割れている。

 前者には、かつて候補になったボブ・ドール氏(92)がいる。ドール氏は、テキサスのイデオロギー主義者であるテッド・クルーズ氏を止められる候補はトランプ氏しかいないと見ているのだ。