(2016年1月26日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

対IS任務は「これまでと違う戦い」 仏軍パイロットが語る決意

輸出ブームの牽引役となっているラファール戦闘機〔AFPBB News

 フランソワ・オランド大統領は、低迷しているフランス経済の再生にはほとんど成功しなかったかもしれないが、大統領の社会党政権は、海外との取引を渇望するフランス防衛産業の有能なロビイストになっている。

 政府によれば、フランスの防衛産業は昨年、国家の助力もあって外国から計160億ユーロという記録的な規模の受注を獲得した。巡航ミサイル、戦闘機、戦艦がその主なところだ。

 ダッソー・アビアシオン、DCNS、MBDA、サフラン、タレス、そしてそれらを支える多数の下請け企業は、この輸出から恩恵を享受している。

オランド政権下で受注急増、人員採用も再開

 世界金融危機の後に西側諸国の政府が軍事費を削減したことから、フランスの防衛産業は厳しい状況に数年間置かれていたが、ここに来て人員の採用を再開している。従業員数を2015年の水準より20%増やす計画で、下請け企業までカバーした政府の試算によれば、計画通りに進むと2018年までに防衛産業の雇用者数は20万人に増えるという。

 2015年の外国からの受注額は、過去最高だった2014年の実績の2倍に相当する。オランド氏が大統領に就任した2012年、外国からの受注額は47億ユーロだった。

 受注で最も重要なのは、ダッソーが開発して28年になる戦闘機「ラファール」だ。開発に400億ユーロ超の資金を要したものの、2015年まで輸出注文が1件もなかった機種である。フランスは昨年、ラファール戦闘機の販売契約をエジプトおよびカタールと交わした。両国はそれぞれ24機購入することに同意している。

 「オランド政権下で、防衛産業の受注件数が大きく変化している。最大の要因はジェット戦闘機の売り上げだ」。IHSジェーンズのアナリスト、ベン・ムーアズ氏はこう指摘する。「おかげで業界全体が恩恵を享受している」

 エジプトおよびカタールと交わしたラファール戦闘機の契約には、MBDA製ミサイルの売却も含まれていた。MBDAは、フランスのトゥールーズに本社を構える欧州の航空機製造会社エアバスなどが参加する企業連合だ。MBDAの製品の少なくともいくつかは、ラファール戦闘機で使われる空対空ミサイル「MICA」だと考えられる。エジプトも、DCNS製のFREMM(汎用)フリゲート艦1隻の購入に同意した。