(2016年1月22日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

対過激主義で協力強化=「航行の自由」でも一致-米豪首脳

1月19日、ホワイトハウスで会談するバラク・オバマ大統領(右)とマルコム・ターンブル豪首相〔AFPBB News

 米国の親友にあたる国はどこなのだろうか。10年前なら英国とイスラエルだったかもしれない。だが、その後の出来事や登場人物は、どちらの国との関係にとっても有益なものではなかった。

 英国は以前より内向きになっており、政治には、かつてトニー・ブレア元首相がイラク侵攻に与えた無条件の支持による傷がまだ残っている。

 そして、現在のイスラエルと米国のトップは同じ部屋に入ることさえ我慢できないほど仲が悪いうえに、今日の中東の大問題にはイスラエルが重要な役目を担うものがほとんどない。

友好国の新たな序列

 米国政府の1月第4週の日程からは、友好国の序列が新しくなったことがうかがえる。19日には、バラク・オバマ大統領がホワイトハウスでオーストラリアのマルコム・ターンブル新首相の訪問を受ける一方で、アシュトン・カーター米国防長官が「イラク・シリアのイスラム国(ISIS)」についての会議とエコール・ミリテール(旧陸軍士官学校)での講演のために、フランスのパリに飛んでいた。

 中国は軍事支出の規模で米国に追いつきつつあるかもしれないし、ロシアは米国の力に挑んで喜んでいるものの、どちらの国にも頼りにできる真の友人はいない。

 一方、米国の影響力は、世界中で展開している同盟関係の網によって増幅されている。その網の中には、柱になる国が常に1つか2つある。何か状況が悪化したときに真っ先に声をかける国のことだ。今、フランスとオーストラリアがそのようなパートナーになりつつある。

 フランスは昨年12月にパリがテロ攻撃に見舞われる前から、ISISに対抗する米国主導の有志連合において、米国に次いで積極的な参加国だった。テロ攻撃以降はその積極さがさらに強まっている。12月にはカーター氏が、シリア領内のISISの拠点を空爆する主要基地の1つであるフランスの空母シャルル・ド・ゴールを訪問している。