(2015年12月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

ロシア、エジプトに航空機44機派遣 ロシア人観光客帰国へ

エジプトのリゾート地シャルムエルシェイクに観光客が戻ってくるのはいつになるか〔AFPBB News

 チュニジアの博物館とビーチでの殺害事件。シャルムエルシェイクからの帰路にあったロシア機の撃墜。そして先月は、多くの国からパリを訪れ、コンサートやサッカーの試合に行ったり、バーやレストランで飲み食いしたりしていた人々に対する破滅的な攻撃。

 観光客の殺害、楽しく過ごす地元住民の殺害に関して、今年はひどい1年だった。こうした攻撃は今に始まったことではない。

 1997年のルクソールでの殺害や2002年のバリのナイトクラブ爆破テロ、ホテル、鉄道駅、ユダヤ教施設を狙った2008年のムンバイ同時多発テロなど、過去にも残忍な襲撃事件はあった。

 残された家族やけがを負った人にとって、その記憶は永遠に消えない。だが、休暇を楽しむ人たちは忘れ、観光客の数は往々にして再び上向く。

 それにどれほど時間がかかるかは、地元の当局がどれほど事態を掌握しているか、新たな攻撃が起きる可能性がどれほどあるか、そして全般的な不安定性がどれほど大きいかという訪問者の認識に左右される。

テロ後の対照的な動き

 2005年のロンドン地下鉄爆破テロの後、英国を訪れる外国人の数はほとんど変わらず、2006年には増加した。2004年のマドリード列車爆破テロは、観光客の流入に影響を与えなかった。

 対照的に、当初ためらった後、ロシアはシャルムエルシェイク行きの航空便の運航を停止した。ブリティッシュ・エアウェイズやイージージェットなどの航空会社は1月までシャルムエルシェイク発着便の運航を停止している。つまり、このエジプトのリゾート地は欧州のホリデーシーズンの間中、苦しみ続けるということだ。