(2015年10月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

エールフランス機、山への衝突を回避 当局が調査

エールフランスKLMをはじめ、多くの航空会社が機内WiFiサービスの導入を計画している〔AFPBB News

 シャンパンやフルフラットシート、機内のシャワーなど、もうどうでもいい。旅客機に搭乗する出張族にとって外せない機能と言えば、最近では「WiFi(ワイファイ)」だ。

 欧州の航空会社はここ数年、インターネット接続機能の導入に躍起になっている。飛行中のWiFi接続需要の高まりに最初に対応した米国やペルシャ湾岸の航空会社に追いつこうという試みだ。

 技術が成熟して費用も手ごろになってきたことを背景に、エールフランスKLMからブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、ヴァージン・アトランティック、さらにはイージージェットのような格安航空会社(LCC)に至るまで、多くの航空会社が機内WiFiサービスの提供を計画している。

 先月にはルフトハンザが、ブロードバンドのインターネット接続サービスを中短距離路線で来年初夏から提供する計画を明らかにした。

技術的な困難から出遅れた欧州勢

 欧州の航空会社は技術的な困難も乗り越えなければならなかった。米国の国内航空会社は、ゴーゴー(Gogo)が運営する安価なネットワークサービスを利用することができる。これは地上の基地局と上空の飛行機を電波で結ぶサービスで、使用する機器は1機当たり約8万ドルで済み、一晩で導入することができる。

 だが、海や山脈を越える路線を抱える欧州の航空会社は人工衛星経由の高価な技術を使わざるを得ない。こちらの機器は1機当たり40万ドルもするうえに、導入するのにさらに10万ドルを要する。

 その結果、ユナイテッド航空が85%の航空機で無線インターネット接続サービスを提供する一方、エールフランスはわずか1機、BAも2機でサービスを行うにとどまっている。

 しかし、アナリストらの話によれば、コストがかかるにもかかわらず、乗客の期待を受けて欧州の航空会社は導入競争への参加を強いられている。

 コンサルティング会社オリバー・ワイマンのパートナー、オリビエ・ファンシルベール氏によれば、「(欧州の航空会社は)顧客の心地よさとサービスの面で中東の航空会社に後れを取らないことに注力せざるを得なくなっている。次のポイントはWiFiになりそうだ」という。