(2015年9月25日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

独フォルクスワーゲン、組立工場の自動車収納タワーを公開

フォルクスワーゲン(VW)のスキャンダルは同社のブランドのみならず、「メード・イン・ジャーマニー」にも傷をつけることになるのか?〔AFPBB News

 多くのドイツ人と同じように、カロリン・ルーダーさんにとっても、フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正スキャンダルは個人的な問題だ。

 若い慈善団体職員のルーダーさんはドイツの金融の中心地フランクフルトの中心部で、こう言った。

 「悲惨な事態で、裏切られた気分です。VWや他のメーカー(ドイツの自動車メーカー)は、私が信じられると思った企業なのに、VWがそのイメージを台無しにしてくれた」

 さらに、「(今回の不祥事は)VWのビジネスを傷つけ、そのイメージを傷つけ、結局は人々も傷つけたんです」と付け加える。

「メード・イン・ジャーマニー」に対する世界の評価

 ルーダーさんの意見は、普遍的ではないものの、広く共有されている。ドイツのメディアはほぼ結束して、VWが長年、米国の排ガス試験で不正を働いてきたという事実の露呈が「メード・イン・ジャーマニー」――特に製造業におけるドイツの品質の評判――に対する世界の評価に影響しかねないと警鐘を鳴らしている。

 ドイツで最大の発行部数を誇るタブロイド紙のビルトは9月下旬の社説で、「ドイツを偉大にしたのは我々のエンジニアリングのスキルであり、機械工業に対する信頼だ・・・信頼が今、直接的にリスクにさらされている」と書いた。

 政界の指導者はアンゲラ・メルケル首相以下、特に他のドイツ企業の名声を守るために、迅速な是正措置を講じるようVWに求めた。

 ジグマール・ガブリエル経済相は「ドイツの自動車産業、そして特にVWが誇る正当な名声が苦しめられていることを我々は懸念している」と述べた。