(2015年9月11日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

現金輸送車から2億円落下・散乱、交通大混乱 香港

米国企業は低金利に乗じて、多額の借り入れを行ってきた〔AFPBB News

 米国企業が抱える債務のうち、今後5年間で期日が到来するものは計4兆ドルに及ぶ。低利の借り入れに頼ってきたことの結果であり、その是非が程なく問われようとしている。

 米連邦準備理事会(FRB)が少しずつ金融を引き締めるにつれて、金利は着実に上昇すると見られる。

 ということは、国際金融市場で過去4年にわたって安価に資金を調達してきた米国企業は、まったく異なる環境に近々直面することになる。

 米国企業の財務担当者たちは、金利が実際に上昇する前に借り入れコストを固定しようと走り回った。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)によれば、2012年から2014年にかけて、毎年1兆ドルを超える借り換えが行われたという。

 借り入れの条件が今後厳しくなれば、これまでカネを借りまくってきた米国企業も転機を迎えることになる。これまでは数十億ドル規模の企業買収、自社株買い・増配戦略などの資金を容易に借りることができた。株価が2009年の底値から上昇する中で、いずれの行動も投資家は歓迎していた。

 しかし、金利が上昇するにつれて、投資家は低利の借り入れにもマイナス面があることに気づくかもしれない。今後はかなりの数の企業がデフォルト(債務不履行)に陥り始め、特にコモディティー(商品)価格の下落で痛手を負っているエネルギーセクターで増えるとアナリストたちは警告している。

FRBの利上げをにらみ、資金調達を加速

 2015年上半期には企業の資金調達が加速した。優良企業、すなわちいずれかの大手格付け会社から「投資適格」のお墨付きをもらっているアップルやコムキャスト、エクソン、ボーイングといった企業の債券発行額は前年同期より50%近く増えた。非投資適格企業(「ジャンク」と呼ばれることが多い)の債券発行額も前年同期の実績を21%上回った。

 しかし、この債券発行ブームが今年、試練に直面する恐れがある。市場のトレーダーたちはFRBが12月に利上げに踏み切ると読んでおり、多くのエコノミストやアナリストは今月中にも利上げがあるとの見方に傾きつつある。

 「FRBが金利を引き上げ始める瞬間が近いことがはっきりした」。バンクオブアメリカ・メリルリンチのストラテジスト、ハンス・ミケルセン氏はそう語る。