(2015年8月21日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

ドイツ軍、戦車約100台を再び任務に ウクライナ危機で

ドイツ連邦軍の主力戦車「レオパルト2」〔AFPBB News

 ウクライナ紛争が通常戦力による抑止の不備を露呈する中で、北大西洋条約機構(NATO)の東欧加盟国がドイツの重兵器の購入に「明確な関心」を抱いている。ドイツの大手防衛企業が明らかにした。

 ドイツ連邦軍の戦車「レオパルト」の製造元でミュンヘンに本社を置くKMWの最高経営責任者(CEO)、フランク・ハウン氏は本紙(英フィナンシャル・タイムズ)にこう語った。

 「東部の欧州連合(EU)、NATO加盟国には、特定の能力の確立、刷新に対する非常に明確な関心がある。NATOは通常抑止能力の不備を認識している」

陸上攻撃への対抗に重点

 さらに、ウクライナ政府軍に対する親ロ派勢力の軍事行動は政策立案者たちを、陸上攻撃に抵抗するよう設計された兵器の方へ押し戻し始めたと、複数のメーカーとアナリストは付け加える。

 レオパルト向けに大砲、砲弾、射撃システムを供給するデュッセルドルフの防衛・自動車関連大手ラインメタルでも、ウクライナ危機が調達に拍車をかけている。

 「ウクライナは防衛に政治的な後押しを与えた」とラインメタルは言う。今月発表された中間決算によると、防衛部門の売上高は今年上半期に18%増加し、10億ユーロとなる一方、全社の営業赤字は5200万ユーロから2700万ユーロに縮小した。同社は今年、防衛部門で従来予想の上限にあたる24億ユーロの売り上げを見込んでいる。

 KMWの売上高は2013年の7億9000万ユーロから昨年の7億5000万ユーロへと減少したが、同社は非公開企業で、これ以上新しい収益の数字は公表していない。