(2015年8月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

中国の外貨準備高が4半期連続で減少し、ピーク時から3000億ドル近く減った (c) Can Stock Photo

 中国の外貨準備高が4四半期連続で減少し、資本流出に対する警鐘が新たに鳴り響いている。

 中国経済ウオッチャーにとって、資本移動の解釈は長年、人気のゲームだった。

 「ホットマネー」流出に対するあるアナリストの見解は、多くの場合、世界最大の経済に対するより大局的な立場を示す。

資本逃避か資本規制緩和の兆候か

 中国の景気減速が悪化しており、膨れ上がる債務と無駄の多い投資から来るリスクが中国を金融危機に向かわせていると見るアナリストにとっては、すべての新データの背後に資本逃避の懸念が潜んでいる。

 彼らは資本流出のことを中国に対する信頼感低下の兆候と見なし、資本流出が国内経済から流動性を奪い、企業や地方政府による資金調達を難しくすると警告している。

 一方、比較的強気なアナリストにとっては、緩やかな資本流出は中国が資本規制を緩和し、外貨準備の積み増しに対する重商主義的な執着を捨てつつあることを示す兆候だ。

 こうしたアナリストは、国内の流動性に対する懸念には正当な理由がないと考えている。中国人民銀行(中央銀行)は、かつて外国からの資本流入が生み出していた流動性に取って代わり、マネーサプライを拡大させる新たなメカニズムをたくさん持っているからだ。

 ここへ来て、米連邦準備理事会(FRB)が利上げの準備を進め、中国株式市場が急落に見舞われていることから、資本移動のトレンドがますますその重要性を増している。

 米国の利上げによって中国や他の新興国市場から資本が流出する可能性が高く、それが中国の株価に一段と大きな下落圧力をかける恐れがある。