(2015年8月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

カリブ海に浮かぶ米領プエルトリコ (c) Can Stock Photo

 米自治領プエルトリコは、債務返済を期限通りに行うために何年も戦ってきた末に、この週末、一部の債務をデフォルトした。プエルトリコが抱える720億ドルの債務の山について、論争を呼ぶ再編プロセスの開始を告げた格好だ。

 プエルトリコ知事の首席補佐官、ビクトル・スアレス氏によれば、プエルトリコは7月31日金曜日に政府開発銀行(GDB)が抱える債務について1億6900万ドルの返済を何とか行うことできたが、パブリック・ファイナンス・コーポレーション(PFC)の債券の5800万ドルの元利支払いを行わなかった。

 「我々には資金がない」。通信社電によると、スアレス氏は金曜日にこう述べた。「PFCの支払いはこの週末には行われない」

 信用格付け機関のアナリストらによれば、今回支払いを行わなかったことで、プエルトリコは8月3日の営業時間終了時に正式にデフォルトに陥ることになるという。PFC債は延滞に陥った最初の債務で、政府の「ワーキンググループ」はプエルトリコの債務を再編するとともに経済を立て直す計画の策定を急いでいる。

年内いっぱいは優先順位を決めて返済か

 プエルトリコのアレハンドロ・ガルシア・パディヤ知事は今年、同自治領は債務を全額返済することができない、債務再編が必要だと述べ、投資家を唖然とさせた。債務再編は、多くの債券保有者が受け入れるのを嫌がる動きだ。

 PFC債は、プエルトリコ政府が発行した「一般財源保証債(GO)」ほど手厚く保護されていない。トレーダーやポートフォリオマネジャーらは、プエルトリコは恐らく年末にかけて、どの債券について支払いを行うか優先順位をつけることになると話している。